愛おしき国アイルランドに住むという事。
どうも、SHIMPEI(Shimpei_33)です。
さて、アイルランドに住み始めて丸3年が過ぎ、4年目に突入しました。3年なんてあっという間に過ぎ去るかと思いきや、体感としては長い3年だったなーと感じています。本日は3年住んで思うことをつらつらと書いてみます。特に結論もなければ、便利な情報もないので、悪しからず。
アイルランドは好き?嫌い?
結局、アイルランドが好きなのかどうかに関して正直にお話すると、だんだんと好きではなくなってきている自分がいます。いや、これは決して悪い意味ではなく、むしろとても良いことなんです。正確には、この国が嫌いになったというわけではなく、好き嫌いとはまた違う感情に変化してきた、ということです。
どこに住もうが、人生ですから良いこと、悪いこと、たくさん起こります。きっとそれは日本でも同じですが、海外にいると慣れないことが多い分、特にそういった「人生のイロイロ」に対する反応が過剰に出てしまうことがあります。
想像してみてください。母国語でない国、すなわち家族や肉親、古くからの友達がいない場所で、もし病気やケガなどにあってしまったら、職場や学校での人間関係や恋愛のトラブルに直面したら…。生活習慣や文化だけでなく、インフラもぜんぜん日本とは違い、役所の手続きも独特のこの国でのトラブルは、なかなか大変です。
自分自身のこの3年を振り返ってみても、やっぱりイロイロ起こりましたし、エレカシの「今宵の月のように」を聴きながら悔し涙を流して帰る日は、今でもあります。w
さて、話が脱線してしまいましたが、単純に「好き・嫌い」といった判断ができないくらいにアイルランドでの生活が日常に変わりつつあります。来たばかりの時に感じた新鮮さや真新しいことへの発見・興奮も徐々に少なくなり、アイルランド、ダブリンでの暮らしがだんだんと当たり前になってきました。なので単純に2択では答えられないのですが、はっきり言えることは「これからもずっとアイルランドに住んでいたい」ということ、です。
何とかなってしまう不思議

特にこの街は住んでいるだけで、それはもういろいろと起こります。そしてそれが日常に変わってきました。自分の仕事柄もありますが、人との関わりの中で大なり小なりトラブルがないなんてことは「あり得ない」と言い切れます。時には打ちのめされて何もかもいやになってしまいそうな時もあります。ただそれでも何とかなってしまうんですよね。
そしてこの、「いろいろあるけど何とかなってしまう感じ」は、アイルランドならではの魅力なんじゃないかなと最近、気づき始めました。勝手に自分の中でそうゆう風に解釈しているだけかもしれませんが、これまで様々な場所に住んできた経験からいうと、この国では特に、いろんなことが最終的になんとかなり「まあ、いいか」となります。
それはきっと、この国、この街を作る人々の感覚がそんな雰囲気を作っていて、そんなダブリナー達と話していると不思議と「あ、きっと大丈夫なんだろうな」と思わせてくれるし、そう思っていると何故か実際に大丈夫になってしまうことが多い。
これまでヨーロッパ各国を旅行し様々な場所を訪れましたが、「人間臭さ」「人の密集度」「整っていない感」はアイルランドが一番なんじゃないかと思っています。そしてそういったアイルランド特有の人間臭い雰囲気が「なんやかんや起こるけど、生きとったらまた、ええこともあるわいな」という気持ちを何度も思い出させてくれます。
愛おしき国
先日行きつけの床屋さんにていつもお世話になっている香港人の美容師さんと話した際に、ダブリン生活はどうですか?と聞いてみたところ「つまんない、何もないし」という答えが返ってきました。ちなみに彼は10年以上アイルランドに住んでいる方ですが、それでもはっきり「香港に帰るつもりはないし、アイルランドに居たい」と答えてくれました。「何もないしつまらないけど、住むにはそれくらいがちょうどいい。一応首都だから必要なものは揃っていて、基本的には安全な国で、旅行もしやすいし。」ということだそうです。
また、長期留学に来ていた方は「アイルランドって、長く住んでるとなんだか愛おしくなってくるんですよね」と話してくれました。
冒頭に書いたように、ついにアイルランド生活を始めて丸3年が過ぎました。一週間ほど前にプライベートでつらいことがあり、その次の日にランドレディ(大家さん)が突然32型の新品のテレビとギネスビールをプレゼントしてくれました。その日の晩は、こっちでできた友人とパブに出かけ、その後朝方までギターで熱唱し、酔いつぶれ、帰りのタクシーの運転手(ポーランド人)は愛と人生について熱っぽく語ってくれました。今週のはじめにはまた大変なことがあり、解決しようと仲間たちが一丸となって取り組んでくれています。そして来週は同僚たちとのBBQです。
悔し涙の後にいつも、感謝でいっぱいの涙を流します。どんだけ泣くねん!という話ですが。
長くて濃い3年でしたが、こんな愛おしきアイルランドの日常を繰り返しつつ、さらに少しづつ自由に楽しくやっていけたらと思います。長々と失礼しました。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
追記
上記の記事をこのまま投稿しようと思ったのですが、これからアイルランド留学を来る人にとっては「え、アイルランドって何もないし生活もしんどいのかな…やっぱりイギリスにしよう」となってしまうかもと思ったので、追記を少し。
この記事ではアイルランドが好きじゃなくなっていると書きましたが、広い意味で、大きな視点で考えると、やっぱりアイルランドは大好きなんです。これは胸を張っていえることだし、この意見はしばらく変わることはないと断言できます。
実際、アイルランドを離れたくないという日本の方も多くいます。この国の魅力をカフェの紹介という媒体を通してできるだけ紹介しているつもりではありますが、もっと深いところでのこの国独特の魅力を伝えるには「好き」だけじゃ軽いような気がして、上記のようなことをつらつらと書いてみたのですが、やっぱり伝わりにくい。笑 逆にいうと、それがこの国の良さであり、なんだかんだ百聞は一見にしかず、来てみてわかる魅力がたくさんあると思います。ので、アイルランド留学を計画している方も、安心してください。きっと自分自身でこの国の魅力を発見できると思います。